第13章 12月。
優の生暖かい舌が、とびきり美味しいアイスクリーム舐めるみたいに背中を濡らした。
「もうっ、だめっ、ああっ!助けてっ!!」
何から助けて欲しいのかわからない。
こんな快感を知ってしまったら、もう戻れない事が怖い。
「ああっ!
お願いっ、お願いっ、捨てないでっ、お願いっ……」
涙も混じった声で、私は悲鳴をあげ続ける。
「ずっと、ずっと……ああんっ!……こうしてたいっ……あっ……あんっ!!ああんっ!!」
大好きな賢一君は、目を細めて私の頭を撫でながら、言ってくれる。
「愛してるよ、唯、ずっと一緒にいよう」
「うんっ!」
私は答える。
……幸せ。