第10章 9月。

｢ひぃよ、俺も、挿れたい……｣
濡れた唇を離して、星夜は八重歯を見せる。そんな色っぽい顔されたら、本当に、我慢できない。

｢そのまま、挿れて｣
｢んっ……はぁ、唯の中、最高｣
脚の間に見えたそそり立ったものが私の入り口に当てられた。すでにぐっしょりと濡れたそこは、腰を沈めなくても簡単に侵入を許す。

｢あうんっ……｣
なにも考えられなくなるような快感に支配されて、私は背中を弓なりに反らす。腰に星夜の手が回って肌と肌を密着させた。

｢もう唯は俺のものだから。誰にも渡さないから。……俺の子、生んで｣
頭の中は熱いものを注ぎ込まれたみたいに痺れてる。

これって、プロポーズ？
子どもって、もしかして狼が生まれちゃう？
星夜が少し動くだけで、何度も達してしまう私は｢あっん、うっん、産、みたい。星夜と、ずっと、一緒に……。キス、してっ｣いつもの言葉を口にしてしまう。