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とうらぶっ☆続

第3章 暗れ惑う



男を、呼ぶ声があった。

「まだ、俺たちを仲間だと思うなら、諦めるな」

それは、その、声は。
男がダメになりそうな時、ダメになってしまった時、いつも叱咤し男を引っ張り上げてくれる声だった。

ずっと、いちばん側にいた、山姥切国広の声だった。

男は歯をくいしばる。
瞼を開けて、鶴丸国永を睨みつけた。

ああ、そうだ。まだ、だめだ。
逃げるな、諦めるな、立ち上がれ、抗え。

まだ、彼らを好きでいるなら。

男はできるだけ喉を動かさないように心がけながら、息を吸う。
クリアになった思考は、男に痛みをもたらした。
それをぐっと堪えて、小さく口を開く。

「つるまる」

名前を呼べば、彼の瞼がぴくりと動いた。

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