第1章 〜人形のような少女〜
嶺蘭学園高等部。
その男子テニス部に、今日から入部するマネージャーがいた。
「初めまして。精一杯努めさせていただきます。宜しくお願いします」
此処は、四大プロ大会上位入賞者排出ダントツ一位の名門校。
元青学部長の手塚国光、天才不二周助、ゴールデンペアの大石秀一郎、菊丸英二、ルーキーレギュラーの越前リョーマ。
他、元立海の元部長、神の子幸村精市、皇帝真田弦一郎、達人柳蓮二、ペテン師仁王雅治、ナックルサーブの桐原赤也、ムードメーカーの丸井ブン太。
元氷帝部長跡部景吾、コピーの樺地、関西弁の天才忍足侑士、ムーンサルトの向日岳人、マイペースな芥川慈郎、スカッドサーブの鳳長太郎、努力の宍戸亮。
元四天宝寺部長、聖書の白石蔵ノ介、絶対予告の千歳千里、スピードスターの忍足謙也。
元不動峰部長橘桔平、スピードの神尾アキラ、観察眼の伊武深司。元六角中佐伯小次郎、天音ヒカル、山吹中千石清純。
他にも沢山の部員がいるものの。
彼らのインパクトは半端じゃない。
「へぇ、可愛いね、人形みたいじゃん。君。どうしてここのマネージャーに?」
「跡部の当たりがきつ過ぎて、一週間持たずにやめてくマネージャーに多いのに」
最初に声を掛けてきたのは桐原赤也。
その後続くように質問を重ねたのが向日岳人。
「桐原先輩、人形はやめて下さい。跡部先輩がきつく当たるのは色恋で部の空気を乱すからでしょう?私にその気はありませんから…」
「あれ、褒めたつもりだったのに」
虚を突かれている桐原と、
「まぁ確かに。ってか君じゃあ何しに来たの?」
不思議そうに首を傾げる向日。
「…女子テニスと男子テニス、どれぐらい違うのか興味があって」
「「は?」」
声を揃えた二人に、顧問の竜崎が現れる。