第2章 ☆彼女との出会い☆
キーンコーンカーンコーン...
授業終わりのチャイムが鳴って、僕は急いでいつもの場所へ向かった。
「くそっ...。今日に限って給食がないんだから...!」
学校近くの公園。
少し寂れてて、人があまり集まらない。
夕方頃になると、幼稚園生くらいの子を連れた親子がチラホラ見れる。
その公園の、木の茂みの、裏の少しひらけたところ。
そこに、アイツがいる。
「────ゴメンな、今日、給食がなかったんだ。」
僕は、アイツに謝りながら、水飲み場の蛇口をひねる。
勢いよく飛び出す水。
「ぅわっ!」
勢いがよすぎて、僕にも水がかかった。
「ほ...ほら飲め!今日はこれしかないんだ!」
僕はハンカチで顔を拭きながら、アイツに言った。
アイツとは、猫。
多分、コラットっていう種類。
野良には見えないほど可愛いけど、首輪を着けてないんだ。