第3章 ☆さようなら、傷ついたアイツ☆
少女たちは、可愛い可愛い言って、アイツをかわいがった。
紗桜「ねぇ愛桜(まな)、どうしてこの子動かないの?」
愛桜「それはねぇ紗桜(さな)、...ほんとうだっ!」
紗桜「でしょ?なんでだろ...。」
愛桜「この子、前足、よく見たら変な向きになってるぅ!」
紗桜「きゃーほんとうだ!!...あ、さっき紗桜が転んだ時にこの子も..。」
愛桜「そ、それは考えすぎよ、紗桜。愛桜だって手とか撫でてたから...。」
会話はそれで途絶えた。
少女2人とも、分かっていた。
紗桜「...どうしよう、愛桜?」
愛桜「ま、ママ呼ぼうよっ!」
紗桜「やーだー!!紗桜怒られるじゃん!」
愛桜「いいよ、愛桜がやったことにしとけば。」
紗桜「で、でもっ...!」
愛桜「と、とりあえず、この子持ってお家いこ!」
愛桜と紗桜と呼ばれる2人は、急いでその場をあとにした。