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終わりのセラフ 短編集

第3章 3.仲間意識は持たないから【百夜優一郎】




「中佐! どういうことでしょうか!」

 バンッとノックもなく威勢よく俺の部屋に飛び込んできやがったこのガキ。

「配属変更なんて聞いてません! それに、新しい配属先は既に5人いるらしいじゃないですか!」
「あー、そうだったか?」
「そうです!」

 歳は16で8年前に帝鬼軍で保護し鬼呪装備を手に入れ月鬼ノ組に入隊した所謂エリート。
 そんな奴を何故この俺がわざわざ呼び出したかと言うと……。

「まー、とにかくだ。お前は今日から柊シノア隊だ!」
「私が納得するとでも思ってんの!?」
「知るか。それより敬語外れてんぞ」
「グレンだって深夜さんに敬語使ってないでしょ!」
「ったく、うるせぇな。とっとと出てけ」

 ポイっと部屋からつまみ出した。


***


「と、言うわけで~新しくこの隊の仲間になりました、清華さんでーす。皆さん、仲良くしてくださいね~。特に君月さん」
「うるせぇよ」

 くっそ!グレンの奴、人の配属勝手に変えやがって! それに、三葉とシノア以外新人って、ほんとに信じらんないですけど!

「家族が増えるのか。何か、良いな。そういうの」
「そうだね! 優くん」

 その言葉にピクリと反応した。

「はあ? ふざけないで。何で、私があんたと家族になるのよ」

 百夜優一郎の顔が強ばった。


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