第8章 藤堂平助の渾沌
最初に陥ちたのは一君だった。
「………っ。
すまない………もう……」
そう言って一度思い切り腰を打ち付けてから一気に女の中から牡茎を抜き出すと、そこから吐き出された白濁が女の臀部に飛び散る。
その白濁がゆっくりと女の太股に向かって滴る様を見た俺にも吐精感が沸き上がった。
「俺も………出ちまいそうだ……」
途端に女の手が一層激しく俺を責め立て始め
「うっ………」
まるで俺の悦ぶ部分を知り尽くしているかのように、絶妙な場所を絶妙な力加減で扱き上げる。
「それ……駄目だっ。
ああっ………あっ…」
牡茎を握る女の手を掴んで、俺はその中で果てた。
勢い良く先端から迸る白濁が、女の綺麗な手をどろどろと汚していった。
「君は凄いね。
二人同時に達かせちゃうなんてさ……。」
乱れた呼吸を必死に整えるように、ぐったりと弛緩している俺と一君をちらりと見やった総司が女にそう囁く。
「でも僕も……んっ……
そろそろ…達きそうだよ。」
俺と一君を陥とし、総司一人に集中している女はとても愛おしそうに総司自身を舐め回している。
淫靡で厭らしい行為の筈なのに、その姿が何故かとても綺麗で……
今、女を独り占めしている総司に俺は嫉妬を感じた。