第4章 沖田総司の嚆矢
「可愛い事を言うんだね。
良いよ……一杯愛してあげる。
一杯愛して、中に一杯出してあげるからね。」
上体を起こした僕は彼女の腰を持ち上げて浮かすと、ぱんぱんと大きな音を発てながら無遠慮に腰を打ち付けた。
「あっ……んんっ…あ……はあっ……」
気持ち良さそうに喘ぎ始めた彼女の長い脚が僕の腰に絡み付き、びくびくと痙攣している。
「ほら……啼いた。
声……やっぱり可愛い。」
絶えず穿ち続ける牡茎を彼女の中はぎゅうぎゅうと締め上げ、その不規則で熱い程の感触が一気に僕を絶頂へ向かわせた。
「まずいな……君に夢中になっちゃいそうだ。
…………んっ…出すよ。」
ぐっと彼女の腰を引き寄せ、一滴も漏らさぬように秘部を密着させてから僕はその中にどくどくと吐き出す。
その間にも彼女の脚は僕の腰を離そうとはしなかった。
彼女の中からとろりと溢れ出す紅が混じった白濁を綺麗に始末してから、きちんと浴衣を着せ付けてあげた。
「浴衣、汚れちゃったね。」
僕はそう言いながらまた彼女の手首を拘束した。
「ごめんね。
解いておく訳にはいかないんだ。
我慢してね。」
そして二つの膳を手に取って僕が立ち上がると
「………あっ」
泣き出しそうな目をした彼女が身を寄せて来る。
「心配しなくてもまた明日来るよ。
替えの浴衣も持って来るからね。
今度はちゃんと女物で。」
にっこりと笑った僕を見て、彼女も少し安心したように頷いた。
土蔵を出て勝手場に膳を置いてから自室に戻った僕は、袴に残った紅い染みに目を止める。
これまで血に塗れる事なんて慣れっこで何の感情も沸かなかったけれど、何故かこの染みだけは愛おしくて仕方無かった。