第1章 聖なる夜?
ふざけて言ってるのは解ってるけど。
俺はその挑発に意地悪して、腰に力を入れる。
「あっ」
途端に、声が零れだす。
「え?なんて?」
答えようとした瞬間にまた、腰を動かす。
「あぁ」
「え?なになに?すきなの?どっち?」
「いやぁ」
「なにが?」
「ずるいー」
「ずるくないよ。聞いてるだけじゃん」
そして、また腰を。
「ご、ごめ」
「ん?」
「ごめんなさい、すき、すき」
「ホントに?」
「うん、ホント、ホント、大好き」
「ふふ…よしっ、じゃあご褒美あげる」
改めて、ゆっくりと腰の動きを再開する。
さっきまでふざけていた空気が一気に変わって、艶めいた。