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【イケメン王宮】*Lovers*

第1章 いとしい人(アラン)


どれぐらい時間が経っただろう

「落ち着いたか?」

「…うん…」

泣きながら抱きついた私の背中をアランはずっとさすってくれた

「身体は大丈夫か?」

そうだ
私倒れたんだった

「うん…少しよくなった…」

「そうか。よかった」

優しく頭を撫でてくれるアラン

触れる指先があたたかくて心の中がくすぐったくなる

「アラン…」

アランをぎゅーっと抱きしめる
洋服越しにアランの体温が伝わってくる
暖かい…

「ぷっ…そんなに抱きしめたら苦しいんだけど」

嬉しそうに目を細めながらアランが言う

「だって離れたくないんだもん…」

一瞬驚いた表情をしたアランだったがまた嬉しそうに微笑んで

「俺も」

今度はアランからきつく抱きしめられた



「ねぇアラン…いなくならないでね?」

抱きしめられた腕が緩められたと思ったら両手で両頬を包み込まれた
視線が絡み合っておでこがこつんとぶつかった

「プリンセスもな」

目の前にはアランの優しい微笑み

胸の奥がきゅうーっと苦しくなる
またアランをきつく抱きしめた


「ほんと今日お前どうしたの?熱でやられた?」

アランがクスクスと笑う

「だって…」

「かわいすぎるんだけど」

思わず顔が赤くなった
かわいいって言われるだけで心臓が壊れそう
身体が熱くなるのは熱のせい?


そばにいるといつもドキドキして
だけどそのドキドキがとても心地よくて
いつも近くにいるのにそれでももっと近づきたくて
もっとそばにいたくて
何度抱きしめ合っても足りなくて…


「…ひとつになれたらいいのに…」



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