第6章 月と混浴
「殿方。 お風呂に入ってもよろしいですか?」
仕事中の命の部屋の壁から顔を半分出して尋ねる。
こうして仕事中の時は、誰かが訊きに行き、それを全員に伝える。
一番風呂は命に譲るのだが、今日ばかりは無理そうだ。
「好きに……して……」
机に突っ伏している命はポツリと呟いた。
真っ白に燃え尽きている。
「ありがとうございました。 それではこちらも」と頭を下げた政府の人は、を見るや否や顔を赤らめた。
「……皆にはもう伝えといた……あと薬研に伝えて……明日は起こさないでって……」
「ああ、はい! わかりました!」
広間に戻り、薬研に伝言を伝える。
皆が風呂に入ったことを確認し、は風呂に向かった。
「ちょ、待て……」
鶴丸の呼びとめにも気づかずに。