第19章 Marry me !!
エリは
白いドレスを着てもやっぱり華やかだし、
小春ちゃんは
白いドレスがますます清楚に引き立つ。
家だから、移動しやすいように
どちらもシンプルなドレスだけど
やっぱりそれぞれ個性が際立って
…ウェディングドレスには
不思議な力があるな…
赤葦と、思わず顔を見合わせる。
…彼女のこの姿をみられるって
男冥利に尽きるよ…
『うふふ、
四人とも、すっごくいい顔してますね!
それじゃ、その笑顔のまま行きますよ。』
早瀬さんの声でふと我に返る。
俺とエリ。
赤葦と小春ちゃん。
腕を組んでリビングに入ると
『おめでと~っ!』
パンパンパ~ンっ、
というクラッカーの響きとともに、
結婚式らしくない?
ロマンティックな?!
男どもの喚声(笑)。
『ぎゃぁぁぁっ、あぁ、羨ましい!』
『エリちゃん、あたしにもそのドレス貸してっ!』
『コノハちゃん、タキシード、似合うじゃない!
あたしのエスコートもしなさいよっ!』
『ちょっと!小春ちゃんの彼、
超 タイプなんですけどぉぉぉっっ!』
…エリの行きつけの、あの店の
彼ら、いや、彼女たち?!
『賑やかな方がいいかと思って、
俺が呼んだんだぁ。』
…この中にいると
至ってフツーに見えてしまう、木兎(笑)
『みんな、店は?』
『今日はお休みにしたわよ!
朝までラブパワーを
チューチューチューチュー
吸い尽くすんだから!』
…あ、ヤバイ、
初めて彼らに会う赤葦がフリーズしてる…
『わりぃ、赤葦。後で紹介すっから。』
それにしても。
すごい花の量だ。
パリの街角の花屋が
(行ったことねーけどな 笑)
そのままここで開店したかと
思うようなボリュームと、センス。
…つまり、すごく、シャレてる。
『…この花は?』
『これ?あたしたちからのプレゼント!
生のお花の香りには魔除けの意味があんのよ。
幸せな人は魔物に嫉妬されるから…
エリちゃんと小春ちゃんを
魔物から守ってあげなきゃね!』
『魔除け…』
『あら、ちょっとコノハちゃん、
まるで"あんたらが魔物だろ"とでも
言いたげな顔してんじゃないのっ?!』
ガハガハガハ…。
俺、なんもいってねーし。
勝手におとして
勝手に笑ってる(苦笑)