第19章 Marry me !!
『よーし、木葉んちで、パーティーだ!』
これも、予定通り。
プロポーズの後は二人で食事に…
というのも考えたけど、
賑やかなことが大好きなエリ。
今日は、6人でワイワイする方が
きっと喜ぶ、と思って。
もう、何度、
ここにみんなで集まっただろう。
…どちらかといったら
切ない思い出が多い気がする。
でもこれからはみんな、
パートナーと一緒だ。
きっと楽しい思い出が増えていくはず。
今日が、そのきっかけになるといい。
カチャ。
玄関のドアを開ける。
"お待ちしておりました。
新郎新婦様、おめでとうございます!"
そこにいたのは、
結婚式のプロフェッショナルの二人。
木兎の結婚式でも、
この間の赤葦達の小さな結婚式でも
お世話になった、
夜久君と早瀬さん。
俺と木兎で、頼んでおいた。
"さぁ、新郎新婦様、こちらへ。"
…俺とエリが、夜久君の元へ。
"もう一組の新郎新婦様は、こちらへ。"
早瀬さんが、
赤葦と小春ちゃんの前に立つ。
『え?』
『あれ?約束忘れた?
合同結婚式、しようって言ったじゃん!』
…赤葦が旅立つことになる前。
幸せの絶頂だった二人と、
この家のリビングで話したんだ。
"合同結婚式はどーだ?"って。
結局、赤葦と小春ちゃんは、
四国で親戚だけを集めた
小さな食事会をしただけで、
その時もドレスは着たらしいけど、
俺たちは写真しか見ていない。
俺ら、二人のこと、
ずーっと見守ってきたんだぜ。
出会いも、別れも、再会も。
恋も、涙も、悲しみも、喜びも。
…晴れ姿も、見たいじゃん。
一緒に幸せになろーぜ!
エリも、それを望んでたんだし。
だからこれは
俺と木兎とアッキー3人からのサプライズ。
『木兎、アッキー、あとは頼んだ!』
俺達と赤葦達は、着替えるために別室へ。
木兎たちは、リビングへ。
それぞれの準備のために移動する。
エリ?
エリは、すでに号泣(笑)
『あきのりー、夢みたいだよぉ。
小春ちゃーん、私達、幸せだねぇ(泣)』
おい、あんま、
顔、ゴシゴシすんじゃねー!
せっかくの美人が台無しだ。
…今から
ウェディングドレス、着るんだぞ。
最高の笑顔、
見せてくんねーと!