第19章 Marry me !!
…説得力がありすぎて
みんな…木兎まで…頷いてる。
小春ちゃんも、
涙を浮かべながら
うんうん、と頷いて。
『やだ、泣かないで。
大丈夫。小春ちゃんの大事な人、
男なんでしょ?』
…変わった質問だな?
『女じゃないんでしょ?』
…一瞬、女装した赤葦を思い浮かべ、
NO,Thank Youと頭を振って
慌てて消した。
やめてくれ、こんな時なのに、笑える。
『けいじさんは…男、です…』
『ほらー、じゃあ、いいじゃない!』
キョトン、とする小春ちゃん。
『あたし達からしたらね、
男と女でスタート出来るだけでも羨ましいのっ!
少なくとも、ノーマルカップルなんだもの。
充分、可能性はあるじゃない!』
…励まし方が、特殊(笑)
でも、素直な小春ちゃんには、
それなりに届いたようで。
『なんか、すごく納得いきました。』
と、返事をしている。
…大丈夫か?(笑)…
『どうしようもなく悩んだら、
また、ここにいらっしゃい!
大丈夫、あたし達、男は狙うけど
女は友達以上にはならないから!
こわくないわよぉ!』
エリが、笑う。
『男心も女心もわかるから
いい相談相手になってくれるよ。』
『…相談にのりながら、実は思ってんの。
もしエリちゃんやアッキーが
コータローやコノハちゃんと別れたら、
どっちもいい男だから、
あたしたちが頂いちゃお、って。』
『ちょい待て、エリ、どんな相談してんだ?
俺、何か不安にさせてる?』
『アッキーも相談してんのか?!
言いたいことあんなら、直接言えよ?!』
…慌てる俺達を尻目に。
『男って単純ねぇ!』
『もうっ、かわいいんだからっ!』
『教えてほしかったら、
アタシにチューしなさい!』
ギャハハハハ…
女性3人と、
女性っぽい数人は、
仲良さそうに笑った。
いいや。
エリが…みんなが…笑ってくれるなら、
多少、愚痴のネタにされるくらい構わねー。
俺は、
エリが笑っててくれるのが
一番、嬉しい。
だから、
エリにも、エリの大事な人にも
幸せになってほしいんだ。
…赤葦と小春ちゃんが、
必ずまた、結ばれるように。
今日、離れたばかりだけど、
もう、そう思ってしまうよ。