第5章 ヴァージンロード~月の道~
結婚式の日取りと会場は
蛍が勝手に決めてきた(笑)
派手なことは死んでもしたくない、という
蛍のたった一つの希望を叶えることにして
少人数のレストランウエディング。
お色直しも
ケーキ入刀も
祝辞やスピーチも、
もちろん余興もなし。
私たちも一緒にゆっくり食事をする、
という、
まぁ、両家の顔合わせを兼ねた
食事会のようなもの…
そこまではお互いの意見も
すぐに一致したのだけれど。
『ご両家の人数に、
ちょっと差がありますが、構いませんか?』
…うちは親戚が多いけど、
蛍の方はそうでもない。
合計すると15名ほど、
月島家の方が少ないのだ。
『人数のバランスとか、どーでもいい。』
という蛍。
ここで機嫌を損ねられて
『もう、入籍だけにする。』とか
言い出されると面倒なので(笑)
そのまま、話をすすめることにした。
…その場は、ね。
蛍。
今度は私があなたに、
サプライズを仕掛ける番だよ。