第19章 Marry me !!
それぞれの部屋に別れた夜。
あまり強くないけど
梅酒でほろよい加減のエリ。
そして、飲んだはずなのに、
酔えない俺。
♪ナツノ、オッオカミ、ナンデ~ス♪
鼻唄を歌うほどご機嫌なエリ。
…言い出しづらい…またの機会にすっかな…
『ね、秋紀~♥』
『ん?』
『相談があるのっ』
『なに?』
『あのさ、一昨日の話なんだけど、』
…ギクリ。
『…なんだっけ?いろいろ話したよな?』
『ほら、ちゃんとプロポーズしてよ、って話。
覚えてる?』
…忘れるはず、ない。
俺もその話をしよう、って思ってるところで…
『あ、あぁ、その話、か。どした?』
『あれさ、延期ってできるかな?
有効期限、3年くらいもらえない?』
…え?
それは、まさに
俺が言おうとして、
でも言い出せなかったこと…
『私達の結婚式、
絶対に赤葦君と小春ちゃんにも
出席してほしいじゃない?
だからさ、赤葦君が帰国してからが
いいかな、って思って。』
エリ…
『勝手なこと言ってごめんね。
私、ただでさえ秋紀より1つ年上だし、
ホントは1つでも若いお嫁さんがいいよね…
でも、私、3年後でも、
飽きられないように
ピカピカでいられるように、
あっちもこっちもちゃんと磨くから!』
エリ。
俺、一生かけてお前を幸せにする。
俺、三年の間にもっともっと
お前にふさわしい男になる。
俺の大事な仲間のことを
俺と同じくらい大事に思ってくれる。
自分のことより大事にしてくれる。
エリの大好きなところは
たくさんあるけど、
でも、今日、
またさらにエリを好きになる。
好きだ。
大好きだ。
今、その気持ちを伝えるとしたら、
これしかねーだろ?
『エリ、来いよ。』
俺の少ない言葉じゃ、
"ありがとう"の気持ち、
伝えきれないから…
体で。
思いきり、
愛させて。