第4章 夢の国ウェディング
『あれ、月島、また欠席?
やっぱ、つきあい悪いなぁ。』
『日向、違うよ。今日だってツッキーは
出席するつもりだったんだよ。
でも、急に福岡に出張になって…』
『今度は福岡~?』
『そうだよ、ツッキーは博多弁もぺらぺら…』
『んなわけあるか!』
『しかし田中は、よっぽど彼女に惚れてるな』
『あの田中さんが、このロマンチック…』
『でも田中って、ああ見えて
昔からすごく優しい奴だったべ?
ほら、お前と日向が入部できたのも
田中の協力あってのことだったし、
東京初合宿も、お前ら追試組が参加できたのは
田中がいたからだっただろ。』
『そうそう。
あいつがケンカふっかけるのは、いつも、
自分のことじゃなくて、
誰かをかばってのことだったしな。』
『あれ、烏養さん、元気ないっすね?』
『…田中に…先越された…』
『じゃ、烏養コーチ、
あたしでどーだ?なんつって(笑)』
『あ、冴子姉さんっ!
今日はおめでとうございます。』
『夕、いろいろサポートしてくれたそーじゃん。
ほんと、ありがと〜☆
いやでもマジで
龍があたしより先に結婚するとはねぇ…
ま、新郎新婦っていうより、
お姫さまと用心棒みたいなカップルだわ。
でも、アキちゃんも、
一見、ふんわりしてる感じだけど、
しっかり龍の手綱握ってるみたいだし、
龍のいいところをわかってくれる子がいて
よかった…って、家族も安心してるとこ!
今日はみんなガンガン飲んでってよね。
いやー、めでたいめでたい!』