第15章 100回目のプロポーズ
アキなら。
アキなら。
アキは?
アキは?
そう考えることが苦しくて、
彼女を作ったこともある。
最初の彼女は、
俺の言うことは何でも聞いてくれる、
控えめな子だった。
…何でも俺の思い通りにしかならなくて、
一緒にいる意味がなかったから、別れた。
俺は、
俺をびっくりさせるような女が
好きなんだ。
次の彼女は、
俺の言うことはお構いナシの、
積極的な子だった。
"今から会いたい"とか
"誕生日にはアレを買って"とか
"友達カップルと旅行に行こう"とか
"及川さんに会わせて"とか、
いつでも思ったことを
一方的に言ってくるのが息苦しくて、
別れた。
俺は、
俺が追いかけたくなるような女が
好きなんだ。