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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第13章 嫁ぎの紅(べに)




(エピローグ)

『新婦とお母さんに、
二人きりの時間をあげたい』と
相談してこられたのは、新郎様でした。

『なかなか素直になれない二人だから』
という新郎様の言葉を聞いて、
私がご提案したのが、"嫁ぎの紅"。

新郎様もすぐに賛成してくださって…

それで今、個室の中で
お母様と花嫁様が二人の時間を
過ごしていらっしゃるわけです。

その部屋の前で待つ、
私と、新郎の日向様。

『どんな話、してるのかな…』

『きっと、一生忘れられない時間を
過ごしていらっしゃいますよ。』

『俺、家族が大好きなんです。
だから、結婚できるのがすごく嬉しくて。
律子さんともホントの家族になれるし、
アキちゃんとのこれからのことを考えると
ワクワクしてたまんないっす。』

『お二人なら、間違いなく幸せで
賑やかな家庭が出来ますね。だって…』



…部屋の扉が開いて
お母様と新婦様が大笑いしながら
出てこられます。

『やーい、鬼の目にも涙!』

『泣いてないって!アキこそ、化粧がはげるわよ!
…翔ちゃん、こんなの嫁にしていいの?!』

言葉は悪くても、
二人の笑顔と距離を見ればわかります。
母と娘にしかわからない、
大切な時間を過ごしていただけたことが。



…晴れ渡る青空のもと、
赤い鳥居をくぐり、
玉砂利を踏みしめるお二人は、
まるでお雛様のような
かわいらしい新郎新婦でした。



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