• テキストサイズ

ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第12章 1年後のガーデンパーティー




…音楽と、拍手が聴こえてきた。

『じゃあ、行くべ。』

『しっかり腕、組んで。雪乃、笑顔ね、笑顔!』

青空の下、
スガさんとアキさんの先導で
ヴァージンロードを歩く。

雪乃は、
彼女らしい、シンプルなウェディングドレス。
俺は、うっすら桜色のタキシード。

やわらかな春の風と、
親しい仲間たちからの祝福の声が
緊張をほどいてくれる。

雪乃は
『私、友達、少ないから…』と言っていたけど、

アキさんが声をかけたら
高校時代の友人が5人、駆け付けてくれて、
ウェディングブーケは
彼女たちがプレゼントしてくれた。

みんな、
雪乃の最初の結婚式にも参加していた友達らしく、
涙ぐみながら雪乃の結婚を喜んでくれた。

雪乃のお父さんもお母さんも、
そして、車イスで参加してくれたおばあちゃんも
"こんな日が来るなんて…"と、みんな泣いていた。

一番泣いていたのは、雪乃だ。
『私の幸せなんか誰も興味ないって思ってた』って。


そんなこと、あるはずないよ。

みんな、一人で生きてきたわけじゃない。

…育ててくれた家族や親戚。
一緒に成長してきた仲間、
仕事や、趣味で知り合った人。


誰かと繋がっているから、

悲しいこともあるけど、
嬉しいこともある。

そう。自分は、一人じゃない。

結婚式って、
それを実感できる時なんだ。


/ 1378ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp