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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第12章 1年後のガーデンパーティー




『…ちから君、』

『ん?』

『泣いていいかな?』

『あれ、俺、今、泣かせないって
約束したばっかりなんだけど。』

『私、ちから君の前だと安心して泣けるの。』

『じゃ、いいよ。後で笑顔にしてあげるからさ。』


…う…ふぅっ…ふぇ~ん…

子供のように泣きじゃくる雪乃。


あ、雪乃が泣くのを見るのは、久しぶりだ。


最初にスガさんの家で会った時は
目もあわせてくれなかった。

今はこうして、
俺の前だけで涙をみせてくれる。

涙を流すたび、
雪乃は俺の前で素直になってくれた。

涙の雫が、
雪乃の心を凍らせていた氷を
少しづつ溶かしてきたんだと思う。


…きっと今日、泣き止む頃には、
溶けきった氷の中から、
雪乃の、
女子高生のままで止まっていた
"愛情"という
あたたかく柔らかい心が

もう1度、
鼓動を響かせ始めるに違いない。



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