第3章 受け継ぎ婚
どのくらいたっただろう。
しばらく泣いたアキは、
顔をあげると、言った。
『大地…抱いてくれる?』
久しぶり、だった。
それは、愛の行為というより、
自分の生きていく場所を確認するような交わり。
お互いの身体をすみずみまで愛撫し、
声を、
感覚を確かめあう。
与えられるものは
刺激も、快感も
全て与えあい、
触れられる所は
中も外も、全て触れて
ぬくもりを分けあう。
手も指も舌も使って
気持ちを高めあい、
押さえられない声を、
あふれる思いを
ぶつけていった。
何度も何度も
お互いの名前を呼びながら。