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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第10章 公開プロポーズ


正直に言う。
光太郎に最初に声をかけられた時、
私はケガをきっかけにスランプに陥り、
一人で調整することを
余儀なくされていた。

人と競いあって負けたら。

唯一の取り柄を失ったら
私の存在意義はどうなる?

走るしかないのに、
走るのが怖い。

そんな
負のスパイラルの真っ只中にいた。

だから、
光太郎に勝負を挑まれて
夢中で走ったことが
自分でも驚きだった。

あの時は、
光太郎だけが私を見てたし、
私も
光太郎しか見てなかった。

勝負に勝ちたい、というより、
光太郎の眩しさを追いかけて走った。

それ以外のことは、何も考えず。
ただ、夢中で。




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