第2章 スペシャルウェディング
『アキ、結婚しよう!』
『うん、うん!まず、家族に紹介しなくちゃね。』
『ウェディングドレス、
アキに似合うだろうなぁ。』
『…旭君。結婚式はしないって…話したよね?』
『うん。あの話は、おれも納得したよ。
だけど俺、やっぱり
アキのウェディングドレス姿が見たいんだ。
アキの夢の遠回りにならないように。
でも、俺達の一生の思い出になるように…
ほら、これ。』
ハガキを見たアキは
本当にびっくりしていた。
『旭君、たった一組に当選するなんて、スゴい!』
『俺、ガリガリ君だって 当たったことないのにな。』
『一生分の運を使っちゃったんじゃない?』
俺はアキの手を強く握って言った。
『ここから先の人生は、もう、運には頼らないよ。
アキと俺でさ、
ゆっくり、ひとつづつ、実現していこう。』
…こんなことを言う俺をみたら、
大地や菅は笑うだろうな。
また、あいつらの顔が思い浮かんだ。