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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



遠距離恋愛を始めてから5ヶ月。

その間に、
アキとつきあって1年
…つまり、
彼女が二屋恩駅から電話を掛けてきて
ケーキとスナック菓子とビールで祝った
忘れられない誕生日から1年…
という大事な日が過ぎていた。

もちろんその日も会えなくて、
『何かプレゼントだけでも贈りたい』
と言った俺の申し出を、
アキは頑なに断った。

アクセサリーはつけないし、
バッグや財布も、
今、使ってるものが気に入ってる。
だから、絶対、何もいらない、って。

そのかわり
"連休とって旅行に行きたい。
その時に、お揃いのものが欲しい"と言う。

だから、仕事頑張って、5連休をとった。

行き先を北海道に決めた時、
アキが
『現地集合にしようか?』と提案するから
つい思わず、反応してしまった俺。

前の彼女
…敢えて名前は言わない。もう完全に過去だ…
とは、いつもそうしてたのを思いだし、

変なところが似てるなぁ、とびっくりし
思わずおかしな返答をしてしまったけど、
それはまぁ、置いといて(笑)

羽田で待ち合わせて再会した時は、
自分でもビックリするくらい、嬉しかった。

遠くで立ち止まり、こっちを見てるアキ。

黒のサマーニットは
ハイネックにノースリーブ。

白いゆったりとしたパンツ。

デニムのシャツを羽織って、

ペタンとした黒いフラットシューズ。

…彼女らしいシンプルなファッション。
偶然だけど、俺の服装と
どことなく色合いやテイストが似てて
まず、嬉しい。

人目も憚らず、
そしてアキが恥ずかしがるのも構わず
その場でギューギューに抱き締めたら

軽くパニクった後(かわいい。)
開き直ったように手を繋いできて
それからはもう、ずっと離さない。

…アキは、
甘えたり愛されたりするのが苦手だ。
それは多分、
恋愛の失敗を経験値にしすぎたあまり
守りの姿勢が強いから。

外ではしっかり者の彼女が
俺の前だけで見せるパニクった様子や
恐る恐る甘えてくる様子、
そしてセックスの時の淫らな様子。

どれも"特別"で
俺が"遠慮なく"愛してもいい、
そんな彼女を独占できる5日間。

5ヶ月、離れていた分を取り戻し、
この先、まだまだ続く
遠距離恋愛のエネルギーを
たっぷり充電するための5日間、だ。


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