第24章 ~恋ネコ④~ ゆったりプロポーズ
(エピローグ)
『海君、この間、彼女とブライダルフェアに来たよ。』
『ベテラン夫婦かと思ってたけど、
やっぱりまだ、結婚してなかったんだな(笑)』
『同じフェアに来てた犬岡達は
ソワソワ ウキウキ ラブラブ感がハンパなかった。』
『落ち着きすぎと、
落ち着かなさすぎ、か。おもれーな。』
『研磨社長んとこは?』
『んー、研磨は、どう考えたって、
式とか披露宴、しないんじゃねーの?』
『しなきゃダメだろ!
お手本になってもらわなきゃ。』
『人のこととか世間体とか、
ゼンッゼン気にならないヤツだから。』
『クロは?』
『…あのさ、なんか、
この流れ、定番みたいになってねぇか?
皆のこと話しながら最後は俺の心配、って流れ。』
『全女子が気にしてんだよ、主将の恋愛事情を!』
『誰だよ、全女子って(笑)』
『クロはまだか、クロはどーなってんだ、
早くクロを出せ、ってメッセが続々と…』
『どこに来んだ、そんなメッセ。』
『奥貫さんとこに。』
『奥貫さん?知らねーな。誰だっけ?』
『むしろ奥貫さんも、
クロの恋、マジで気にしてたし。』
『だから誰だよ、奥貫さんって(笑)』
『とにかく、みーんな気にしてっから!』
『善処いたします(笑)
期待しないで気長に待ってて下さい、って、
その奥貫さんって人と、全女子達に伝えといて。』
『わかった、伝えとく。
だからさ、俺だけに教えてよ。
今、どんな人とつきあってんの?』
『ぜ~ったい、言わね!
夜っ久んに言ったら、す~ぐ、
みんなにバレるに違いねーもん。』
『いーじゃねーか、減るもんじゃねーし。』
『減る、減る!』
『減らないって!
な、俺、クロの役にたちてーの!』
『お気持ちだけ…』
『クーローっ!』
(~恋ネコ④~ ゆったりプロポーズ 完)