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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第6章 ウェディングブーケ



ベッドではあれほどイジワルな及川。
でも、
一旦コトが終わると、とたんに甘えてくる。

『ね、早瀬、やっぱり名前呼んじゃダメ?』

『ダメ。』

『外では絶対呼ばないから。
せめてベッドではアキって呼びたいし、
早瀬にもトオル、トオル~って乱れて欲しいっ!』

『ダメなものはダメ。』

『なんでさ?
あんなに恥ずかしい格好見せといて、
今さら名前呼ぶくらい、いいじゃん!』

『名前は、大事なの。
ストレス解消と欲望だけで
上司を犯すような男に呼ばせたくない。』

『そんな、鬼みたいに言わなくても…』

『…ごめんごめん、言いすぎた。
及川徹は、いろんなものを犠牲にして
ここまできたんだもんね。
君は宝物よ…みんなの、ね。』

『じゃ、俺のワガママ、きいてよ…
名前呼んで…一緒に…』

『…それは、
本当に大事な人のためにとっておいてあげて…』

…寝息が聞こえる。

練習のときのギリギリの顔でも
試合のときのイキイキした顔でも
女性の前でのキラキラした顔でも
ベッドの上でのギラギラした顔でもなく、

おだやかな寝顔。
これが、彼の素顔。

サラサラの髪をなでながらつぶやく。

『ごめんね。
名前呼ばれたら、私、
あなたに心まで持っていかれちゃうから…』

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