第22章 ～恋ネコ②～ ダメ出しプロポーズ

(エピローグ)

『山本、今もモヒカン？』

『そ。さすがに、色は黒にしてっし
ガチなモヒカンじゃなくて
ソフトモヒカンになってるけどね。』

『嫁さんのとーちゃん、
それでよく受け入れてくれたな。
普通、娘がモヒカン連れてきたらビビるだろ？』

『それがさ、
嫁さんの父ちゃん、消防士らしくて。
似たような髪型なんだって(笑)』

『へぇ。やっぱ娘は、
父親に似た男を好きになるってホントなんだな。』

『元気のいい彼女でさ、
ほどよく調教されて、
トラもすっげー、幸せそうだった。』

『リエーフに山本だろ、
この先しばらく、結婚式ラッシュかもな。』

『まだ、続きそうだよ。』

『まじ？誰？』

『コイツもさ、
嫁さんの父親に一発で気に入られたらしい。
プロポーズするより先に、
嫁さんのとーちゃんとアイツと二人で、
結婚式の日取り、決めたらしいもん。』

『そんな世渡り上手、うちのチームにいたっけ？』

『いるじゃん。あのチームだったら
親受けナンバーワン、的なヤツ。』

『あぁ、夜っ久んの弟子か。
へぇ、夜っ久ん、
弟子にも先、越されたってわけ？』

『弟子じゃねーし！
クロだって、主将なのに
後輩に先こされてばっかじゃん！』

『フフン。
主将は、みんなの幸せを見届けてから
最後にそっと結婚すんだよ。

…だから夜っ久ん、俺に気ぃ使わずに、
お先にどうぞ。』

『う…いくよ。クロより先にいくから！
…だから、クロ、相談、のってくんね？』

『まぁたケンカか？
お前ら、ホントに仲いいなぁ(笑)』


(～恋ネコ②～ ダメ出しプロポーズ 完)