第21章 ~恋ネコ①~ 真っ直ぐプロポーズ
(エピローグ)
『リエーフ、
クリスマスにプロポーズしたらしいよ』
『へぇ。ロシア語で?』
『え?それは知らねーけど。
彼女、日本人だから多分、日本語だろ。
なんでロシア語?』
『いや、なんでもねぇ(笑)
リエーフはさぁ、
ライオンの"獅子"っつーより
イノシンの"シシ"っつー感じだよな。
猪突猛進、って言葉がピッタリなヤツ。』
『そうそう、決めたら早い。
イブの次の日には、結婚式の申し込みに来た。』
『福永の次は、リエーフかぁ。
…夜っ久ん、焦るなよ?』
『焦ってねーし(怒)
それがさ、同じクリスマスに
もう一人、勝負に出たヤツがいたって知ってた?』
『えぇっ?知らねーな。誰?』
『名前はリエーフ並みに猛々しいけど
案外、従順なヤツ。』
『え、アイツ?マジで?!』
『うん、俺もビックリした。
すっかりメロメロに飼い慣らされててさ。
なんか、チラッと聞くところによると
プロポーズも、一回ダメ出しされたらしいぞ。』
『プロポーズにダメ出し~?!
ククク…
テンパる顔が目に浮かぶなぁ…(笑)
しっかし、予想外のヤツから決めてくもんだ。』
『クロも、俺と夏希を待つ必要はねーぞ?
結婚する時は、遠慮なくしろよ?』
『夜っ久ん、君は
俺の心配しなくていいから
自分のこと、なんとかしなさいって(笑)』
『…じゃ、相談、のってくれる?』
『ヤダ(笑)
言っただろ!
俺は夫婦喧嘩に興味はねぇっ。』
『まだ夫婦じゃねーし!』
『ラブラブなヤツの痴話喧嘩なんか、
ますます興味、あ・り・ま・せ・ん!』
『ク~ロ~!!』
(~恋ネコ①~ 真っ直ぐプロポーズ 完)