第13章 10月16日*ルイ*
10月16日。
今日はルイの誕生日。
どうしてもゆっくりお祝いしたくて、公務を調整してもらい私は休暇をもらっていた。
一度体験してルイは嬉しそうにしていたので、城下の家を用意してもらい、二人きりで過ごせる準備を整えた。
淡いブルーの包み紙にラッピングされたプレゼント。
料理もアランに教えてもらった甲斐があって、今までで一番上手に出来た。
あとは、ルイが帰ってきてくれるだけ。
帰りの馬車がここまでルイを導いてくれるはず。
サプライズする側というのはワクワクドキドキしてしまう。
早く帰ってこないかな。
そわそわしていると、馬の蹄が地面を蹴る音と車輪が道を走る音が近付いてきた。
最後に、鏡で全身を確認。
前にルイに褒められた水色の花柄にレースがあしらわれたワンピース。
ドアの前で一つ深呼吸をした。