• テキストサイズ

イケメン王宮*Short Stories

第9章 月の魔力*ゼノ*


「お前は星みたいだな。…お前の表情みたいに星一つでも色々な顔がある。」

「えっ!私が星ですか!?うーん…じゃあ私はウィスタリアの希望の星でありたいです。」

真っ直ぐにゼノ様の瞳を見つめた。

見透かされても問題ないほどに、私の気持ちに嘘はなかった。

「…月と星のように、ずっと俺の側にいてくれないか?」

「…はい。もちろんです。隣にいさせてください。」

すると顎を少し持ち上げられ、彼の顔がゆっくりと近付いてくるのが目に入った。

私は身を任せるように、目を閉じ彼の唇を受け入れた。

夜風は爽やかで少し肌寒いほどなのに、唇から伝わる熱は身体の中からじわじわと広がっていく。

次第に深くなる彼の口づけ。

入り込んできた舌に応えるように、私も舌を触れさせる。

だんだんと息が苦しくなってきて、目に涙が浮かぶ。

すると、目元に柔らかくて優しい温もりを感じた。

「自制出来なくなった。…今夜はお前にもっと触れたい。」

「…私もゼノ様にもっと近付きたいです。」

月の魔力は彼と私の距離をぐっと縮めた。

ベッドに運ばれて、彼を見つめると耳元で囁かれた。

「…、愛してる。」



/ 247ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp