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イケメン王宮*Short Stories

第29章 お揃いの誓い*ルイ*


お店を見て回った後、カフェに入って向い合わせで紅茶を飲んでいた。

「ここの紅茶美味しいね。いい香り…。」

「そうだね。…良かった、喜んでもらえて。」

「前にも来たの?」

「うん。…何かが好きそうなお店だと思って。前に茶葉をお土産で渡したことあったでしょ?」

「あ…!あれ、ここのだったんだね。すごく美味しかった!」

公務の時でも私のことを思い出してくれたことが、何だか嬉しかった。

窓際の席でルイの髪に太陽の光が透けてキラキラと輝いている。

綺麗だな、とついつい眺めていると、ルイは私の視線に気付いて優しく目を細めてくれた。

その笑顔を見ただけで、胸がとくんと音を立てた。

街を歩いていた時も、今も周りからルイに向けられる女の子達の視線。

心の奥がちくちくしつつも、そんな彼の視線を独り占めできていることを改めて幸せだなと感じた。

「、最後に寄りたいところがあるんだけどいい?」

「うん。」

お店を出て、また手が繋がり、ルイが足を止めたのは教会の前だった。

中に入ると大きなステンドグラスが目を引き、太陽の光が少し射し込んでいる。

これを見せたくて連れてきてくれたのかな?と思っていると、ルイは私の手を引き壇上まで上がった。

そしてそのまま私の手をとり、じっと私の目を見つめてきた。

「…ルイ?」

「…宣言式はしたけど、俺からもきちんと誓おうと思って。」

青い瞳には揺るぎない決意が映っているような気がして、私の鼓動が騒いだ。

「…、愛してる。俺を選んでくれてありがとう。これからずっと隣で君を守ることを誓うよ…。」

柔らかな笑みを浮かべてその言葉を贈ってくれたルイに愛しさが込み上げてきて、私は少し背伸びをして自分から口づけをした。

目を開けると、ルイは不意なキスに驚いたのか、目を見開いて頬を赤く染めていた。

「…私も誓います。これからずっと二人で幸せになろうね。」

もう一度交わした口づけは、神様への誓いのキスみたいだった。

プリンセスになって、ルイに出会って、恋をして、愛してもらえて。

これからも永久にこの幸せが続きますように。
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