第28章 Love Letters*ルイ*ユーリ*アラン*
<ルイ>
就任1年記念のセレモニーを無事に終えて、自分の部屋の扉を開けた。
すると、ベッドサイドのテーブルの上に淡いピンクやパープルの花が束ねられたブーケに手紙が添えられていた。
「うわぁ…。きれい…。」
私が好きな色合いの花束を手に取り、すぅっと花の香りを堪能した。
そして「へ」と表書きされた封筒の裏面の差出人を確認する。
「…やっぱり。」
ドキドキしながら便箋を取り出して、その文を読み進めればどんどん頬が熱を帯びていく。
いつも側にいてくれて感謝の気持ちを伝えたいのは私も同じ。
じんと胸が暖かくなるのを感じていると、部屋の扉が叩かれる音がした。
姿は見えないけれど、確信していた。
扉を開けるとそこにいたのは、やっぱり。
「ルイ!」
礼服に身を包んだ彼の姿を確認して、我慢できずにぎゅっと抱きついた。
「…?」
見上げればルイは柔らかく微笑んでくれていて、私の身体に腕を回してくれた。
「花束…ありがとう。」
「うん。…俺からのお祝い。就任一周年おめでとう。」
「ありがとう。…ルイが側にいてくれたから、私はここまで頑張れたんだよ?」
「…俺もに出会えて良かった。」
するとルイの顔がすっと近付き、唇が重なった。
離れてはまた重なりあうそのキスに、私はどんどん火照らされていった。
「…好きだよ。」
「私も…。毎日好きが大きくなるの。」
「…一緒。だから俺のこともっと好きになってくれる?」
「言われなくても、ルイのこと大好きだよ…。」
柔らかな笑顔を見るたびに、優しさに触れるたびに、意外な一面を知るたびに、私はルイのこと好きになってる。
だからお願い。
これからもずっと側にいてね。