第16章 貴方に誓う*レオ*
明日はついに宣言式。
もう決意は固まっているはずなのに、何だか妙に緊張してしまう。
中々寝付けずもぞもぞと動く私に気が付いたのか、隣の彼が優しく声をかけてくれた。
「ちゃん、どうしたの?眠れない?」
レオは枕元のライトをつけて、横になったまま頬杖をついて私を見つめている。
「…ちょっとだけ緊張してたの。明日、なんだなぁ…って。」
「後悔してる?俺を次期国王に選んだこと。」
「そんなわけないよ!…私はレオじゃないと駄目だから。」
「…ありがとう。」
私の前髪をそっと横に流し、レオは額に優しくキスをしてくれた。
お互いの想いを確認したのはかなり前のことだった。
けれど離れ離れになった時間があって、ようやく明日宣言式を迎えることになっていた。
私は最後に心の奥底にある小さな不安を無くしておきたかった。
「ねぇ、レオ。」
「何?」
「あのね、お願いがあるの。」