第6章 落ちる【沖田視点】
あれから土方コノヤローに無理矢理引きずり出され大石を起こすように言われた俺は重い足取りであいつの部屋へ向かった
「あー…まだねみぃ」
大体何で休みの日まで俺がこんな面倒臭ぇことしなきゃならねーんだ。
部屋の襖を開けて中に入ると案の定大石は布団の中で気持ち良さそうに眠っていた
「おい、起きろコラ」
『…』
起きねぇし…。
体を揺すっても彼女は目を開けない
「いい加減にしやがれ、お前のせいで俺が2度寝出来ねーんでィ」
眠る彼女の鼻を摘まむと大石は苦しそうに顔を歪める
プッ…間抜け面…。
手を離ししばらく大石の顔を見つめた
時折吹く風で揺れる風鈴の音が妙に心地良い
「…」
『…』
目の前の女は相変わらず気持ち良さそうに眠っている
寝顔だけは…
「可愛いくない、こともない…のか」
風に靡く彼女の髪にそっと触れる
その時、
『!!』
「グフッ!」
突然大石が目を覚まし勢いよく飛び起きたため俺は顔面に頭突きを食らった
そして大石は目覚まし時計を持って
『うおりゃああああ!!!』
庭に投げつけた
地面に落ちた瞬間ドカーンッと爆発する時計
「…」
『ふぅ…危なかったぁ…!!
もう少しでまた吹き飛ばされるところだった… ってあれ?沖田隊長!?』
「…」
『何でここに…ってどうしたんですかその顔…あ!ひょっとして寝ぼけて自分から壁にでもぶつけました?アハハ』
前言撤回。
やっぱ可愛くねぇこいつ。
『これのおかげで今日はちゃんと起きることが出来ました!ほら、私朝弱いじゃないですか。だから目覚まし時計に爆弾をつけて嫌でも鳴る前に起きるようにしようって考えたんです!!…本当はずっと寝ていたいんですけどねー』
「じゃあお望み通り、永遠の眠りにつかせてやらァ」
『え?』
その後大石に一発バズーカをお見舞いしたことは言うまでもない