第23章 君が大好きな私へ 氷鷹北斗
「これが、部長の思いだ!!お前が、今の今まで逃げてきて!!届かなかった、部長のっ!!!」
声が出なかった。変わりに涙が出た。
__ずっと___ずっと思ってくれていた
「悲観的になることなんて何もないっ!!お前は言ってくれただろう!俺達がいると!!俺達もお前が必要なんだ!trickstarとしてではなく、俺個人としても!」
氷鷹くんの言葉に、返せるのは__
「ごめん……私は、生きることは望まない。面倒くさくてごめんね。何にも出来なくてごめん。逃げてばっかでごめん。悲観的でごめん。仮病使って心配かけてごめん。
………………………思いを伝えてくれて、ありがとう」
『カーディガンは脱いで』
歌が流れる
『三つ編みをほどいて』
私は笑う。泣いてるのに笑う。だって、本当に嬉しいんだ。
『背の低い私は』
氷鷹くんが私に手を伸ばして走ってくる。
それが、最後だった
『今から飛びます』
「___バイバイ」