第23章 君が大好きな私へ 氷鷹北斗
かれこれ一週間学院に行っていない。
いじめられているわけでもないけれど、少し悩んでいることがあって………。
今日も、行かなかった。
部屋でゴロゴロしていると、インターホンがなった。
玄関からガヤガヤと話し声が聞こえる。
小学校から帰ってきたばかりの弟が接待をしてくれているらしい。
しかし、少し不安だ。見に行ってみよう。
何だか途方に暮れた感じの弟に声をかけた。
「お客さん?」
すると、バカ姉呼ばわりされてムッと来たがお客さんの正体を知って私は家の奥へと逃げた。
何で、何であの4人が!?
何てリビングで右往左往していると、弟がやって来た。
「ほら、行くよ!!」
「い、いや……いや!!」
「ちゃんと話し合え!!!」
小学生の弟に負ける自分の力が悲しい。
しかしいざ皆の顔を見るといても立ってもいられず逃げ出して自分の部屋へと戻ってしまった。
ベッドに入って布団にくるまった。
きっとカゼと言って休んでいる私のお見舞いかなんかに来てくれたのだろうが…………
あぁ、ごめんね。本当にごめんね。
心の中で謝罪していると部屋のドアが開いた。弟だろう。布団からひょっこり顔を出すと……
「観念しろ~!もう逃げ場はないぞっ!」
「おお!刑事ドラマみたいでかっこいいね明星くん!!」
「空気読め、アホコンビ」
「そうそう。それどころじゃないだろ?」
…………皆、部屋に入って来ちゃった