第3章 深海奏汰
「とうとうきたっすよー!この日がっ!」
「いよいよでござるなーっ!」
正直、バレずにできるとは思わなかったが相手があの奏汰先輩だったから良かったのかもしれない。
「皆で水族館に毎日通ってお土産コーナーでプレゼント選び……。すっごい変な目で見られた……鬱だった…」
翠はため息をつきつつもクラッカーを持って準備万端だ。
奏汰先輩にはユニット活動とだけ伝えてある。千秋先輩と一緒に何回も何回も来てくれと叫び散らした甲斐あって絶対来ることを約束してくれた。
「お!足音が聞こえてきたぞ!皆、準備は良いなっ!?」
千秋先輩の声で皆がクラッカーを構える。
いったいどんな顔をするかな…?
生徒会に見つかって、怒られたって構わない。
というか、その時は一緒に祝ってもらっちゃうもんね!
きっと、嬉しそうな顔をしてぷかぷかとか言うんだろうな…
心の底からおめでとうございますって言わせてもらうから、
心の底からありがとうって言って喜んでくださいね!