第3章 深海奏汰
「え?誕生日パーティー?」
「はいっす!」
「奏汰の誕生日がもうすぐだからな!!俺達流星隊でパーティーをやりたいんだ!」
放課後早々、二年生の教室に現れた奏汰先輩を除く流星隊のメンバーがそう言ってきた。
「私は何をすれば良いの~?」
「俺達、あんま料理とかできないし…。あとプレゼントとかも何にしたら良いのかよくわからないんで。」
とにかく、パーティーの料理やケーキとプレゼント選びを手伝い、そしてパーティーに参加してほしいとの事だった。
会場は学校の空き教室を貸し切ってやるらしい。
「千秋先輩、まず始めに何をしましょう?………ていうか、今日は流星隊のプロデュースがあるんですけど…」
「大丈夫だ!奏汰はきっと来ない!」
「なぜそこに自信を持つんですか~?う~ん、私……できるかなぁ…」
少し心配になっていると忍くんがグイグイ裾を引っ張ってきた。
「だ、大丈夫でござるよ……みはる殿なら…」
「あれぇ?忍くんどうしたの~?お顔真っ赤だよ~可愛い~!!」
愛くるしかったのでギューッと抱きしめたら更に真っ赤になった。
「やめるっすよ!仙石くんが窒息するっす!初めて二年生の教室に来たから人見知りしてただけっすよ!」
「え?そんなに力入れてないよ?」
「いや…そういう意味じゃないと思うっす…そのみはるさんの…」
「や、やめるでござる!拙者、この通り元気でござる!!」
なぜか顔を真っ赤にする1年生3人に可愛いの一言しか浮かばない。
「よし、みはる!とりあえずケーキの作り方を教えてくれ!」
「ケーキなら…!お任せあれです~!」
と、食堂の厨房を借りようと皆で厨房へ向かう。