第1章 ゆめ
「ふぅぃ~…」
あ~…極楽極楽。やっぱ風呂は気持ちいいねぇ…♪
久々に菜緒んちに遊びにいったら、企画書の〆切が迫ってるとかで構ってもらえず、ちょうど風呂沸いてるからどうぞって。ま、俺も仕事終わってソッコー来たから。じゃあって。一番風呂、頂いちゃってるところです。
「ハァァァ~…♪」
彼女んちの風呂入ると、シャンプーとかリンスとか、おんなじ匂いになるじゃん?何かさ。いいよね、そういうのって。一体感っつーか。目に見えない繋がりっつーか…。
とか、今更しみじみ浸ってたら、結構な長湯をしてしまった。人んちの風呂でどんだけリラックスしてんだ、俺(笑)。
鼻歌交じりに体拭いてて、ふと気付く。メガネ忘れた。もうリラックスモードだから、もっぺんコンタクトすんのは嫌だし…。
でも大丈夫☆菜緒んちに予備のメガネ置いてあるんだよね~♪
「菜緒~。俺のメガネどこ~?」
返事がない。
「…シカトっすか」
とりあえず下だけ履いて、髪拭きながら仕事部屋に向かった。