第7章 上司が原因のパワハラは上司に相談出来ない。
その翌日の事。会議の事を知らない葵咲は、いつもどおり土方の元へ仕事を貰いに行った。
葵咲「土方さん。資料まとめとかのお仕事ありますか?」
土方「…いや、ねぇ。」
葵咲「そう…ですか。」
いつもなら何かしらの用事を言い渡されるのだが、この日は何もない。少し不思議に思った葵咲だったが、ないと言われては仕方がない。葵咲はそのまま土方の部屋を出た。
葵咲は何か自分に出来る事はないかと探しながら屯所内を歩いていると、何かしらの書類と睨めっこしている山崎を見かけた。
葵咲「山崎さん。何か手伝える事とかないですか?」
山崎「えっ、いえ、大丈夫です!」
葵咲「?」
葵咲が声をかけるやいなや、山崎は慌てた様子で立ち去っていった。
その後も、何か用事や仕事を抱えていそうな隊士を見つけては声を掛ける葵咲だったが、隊士達はことごとく、葵咲を避けるように去っていくのだった。手持ち無沙汰になった葵咲は、ふと思いついたように自室へと戻って行った。