第115章 スタンドの第六感は当たる。
それから数分後、葵咲達が出発してから十分後だ。時計を見ながらレイは最後に残っているペア、銀時と土方へと視線を向ける。
レイ「じゃあ最期のペア…」
銀時「ちょっと!“最期”とか言うのやめてくんない!?“最後”で良いじゃん!幽霊ギャグとかいらないから!!」
まるで人生最期と言わんばかりのレイに涙目で訴えかける銀時。そんな銀時をよそに、土方は辺りを見回しながら不満を述べる。
土方「つーか何なんだよ他の奴ら!自分の番が終わったらさっさと帰りやがってェェェェェ!」
この場にいるのは銀時と土方のみ。神楽を始め、肝試しを終えた他の連中は満足して新館へと退散してしまったのだ。これには不満を呈したくなる気持ちも分からんではない。だがそんな土方に対して銀時が掛ける言葉は同意の類ではない。強がり再びである。
銀時「え?何?ビビってんの?」
土方「だからビビってねぇっつってんだろ!ちょっと寂しかっただけだコノヤロー。」
またこのやり取りが始まるのか。そう思ったレイは深いため息を吐いて呆れ顔を浮かべる。
レイ「私も忙しいの。さっさと逝って。」
銀時「だからお前っ!幽霊ギャグとかやめろって!!」
本当に黄泉の国へと旅立たされそうだ。再び涙目を浮かべる銀時に、今度は土方が反撃の狼煙を上げる。
土方「え?何?お前の方こそビビってんの?」
銀時「だからビビってねぇっつってんだろ!」
そんなビビりまくりの攻防を経て、二人はいざ出発。銀時にとっては一度来た事のある場所。とは言え、肝試し仕様に雰囲気作りがなされた旧館は、より一層の恐怖を煽られた。