第20章 秘密の文通 【橘真琴】
あぁ
もうダメだ
まったくわからない………
ちゃんと勉強しておくんだった……
ただいま、学年末テスト中です
もう書けない
何も書けない
諦めよう………
トンッ
ん?何だろ
紙が飛んで来た
開いてみると……
《祐季、もうギブアップなの?》
紙にはこんな言葉が……
これは真琴の字だ!
真琴は隣に座っているから手紙を飛ばして来たのか……
って言ってもテスト中だよ⁉
とりあえず、返しておくか……
《もう無理。ちゃんと勉強しておくんだった》
先生にばれないように、そっと隣に座っている真琴に渡す
手紙の内容を見て真琴は笑いを堪えている
ちょっと!酷い!
《そっかw祐季が難しい顔してるから気になって手紙書いてみたんだ》
そんなに難しい顔してたかな……
っていうか、テスト中に私の顔見てたの⁉