第14章 【縁下兄妹、東京へ行く】後編
くどくなってしまうが後日のとある会話も聞いてみよう。
「福永の奴、何1人でクスクス笑ってんだ。」
「ライブ配信のログ見てる。」
「待て研磨、それもしかしてあの」
「そうだよやっくん、ハンドルネームままコさんの奴。」
「信者はもう間に合ってます。」
音駒高校では黒尾の目が遠くなっている。
「楽しかったねー。」
「雪絵は美沙ちゃんで遊び過ぎ。」
「えー、自分だって一緒に愛でてたじゃーん。」
「べ、別にいいじゃん。」
「でもいっちゃん木兎が愛でてたずるいー。」
「ずるくねーしっ。」
「というより木兎さんは触りすぎです。縁下君から俺に苦情来そうなのでやめてください。」
「あの兄貴、見た目とギャップ酷すぎじゃね。」
「何度も申しますがままコさんが絡んだ時だけですよ、木葉さん。それにそのギャップも乙なもんです。」
「何の境地だよ。」
梟谷学園高校では木葉が冷や汗を流している。
ほんの1日の縁下美沙の出現は相当な影響を残したのだった。
【縁下兄妹、東京へ行く】終わり