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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第14章 【縁下兄妹、東京へ行く】後編


とりあえず義兄に保護され清水に守られ谷地に髪を整えるのを手伝ってもらって美沙は落ち着いた。義兄の力はひどく心配していたが木兎という未知の生き物にいきなり触れられた―それもかなり激しく―という状況は人見知りでパニック気味だった美沙が吹っ切れるという良い方向へ働いたのである。おかげで美沙は大方いつも通りのキャラを披露して梟谷のマネージャー達とも話すことが出来るようになっていた。

「へー、」

雀田が言う。

「じゃあやっぱり美沙ちゃんはマネージャーじゃないんだね。」
「そうなんです、兄のお陰でバレー部の皆に良くしてもらってはいるんですが。」
「特にうちの田中と西谷が美沙ちゃんを完全に身内だって思ってるから。」
「縁下さんがほぼ毎日一緒に連れ帰ってますもんね。」
「ちょおやっちゃん、それはシーッ。」
「え、何それ。」
「あ、いや階段から落とされた事件がありましてそれ以降心配だからって兄が部活終わるまで待って一緒に帰る羽目に。」
「さらりと物凄い事情言ってない。」
「私から危害加えた訳じゃないしその後その人とは仲良くなったから別にどうってことは。」
「美沙さんは大体こんな感じです。」
「あははー、お兄ちゃん妹大好きなんだー。」
「もはや溺愛じゃん。」
「う、それは言わないでください。」
「はいはい泣かないでー。」
「ふぎゃんっ。」
「ちょっと雪絵ばっかりずるい。」
「え、そういう問題。ってふぎゃああ、やっちゃん助けてー。」
「ええっ、何で私っ。」
「だって抱っこされる役は本来やっちゃんやろ、キャラ的にー。」
「清水先輩っ。」
「私はどっちもだと思う。」
「なんですとっ。」
「美沙ちゃん、これ食べるー。」
「頂きます。」
「ハッ、美沙さんが餌付けされてるっ。」
「白福さんやるわね。」
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