第59章 【王者の恩返し】　その6

そんなこんなで次の瞬間には青葉城西の連中も加わって食事の席は更に混沌としてきた。

「無理してこっちに来(き)はらんでも(来られなくても)。」
「だってリアル美沙ちゃん久しぶりだし。」
「あの、勝手に触らないようにお願いします、俺が理性保てるか保証できかねるので。」
「おにーちゃんはどんどん過激になってない。」
「誰のせいだと。」
「縁下あ、落ち着けえ。」
「スガ、応援の振りして煽ってないか、それ。」
「してねえし、な、大地。」
「立場忘れてよく悪乗りする奴は信用出来ない。」
「そうね。」
「あ、清水までひでえ。」
「大地さん、縁下が暴走した場合は俺と木下ですぐ行きますんで。」
「いや成田、田中と西谷にも来てもらったほうがいい。」
「そういや力技要員必須ですね。」
「待て成田、何を想定しておる。」
「龍、多分力が実力行使すんの想定されてっぞ。」
「字面思い浮かべたら普通に物騒なんですが、それは。」
「ツッキー、考えたらしんどいやつだよ。」

ほぼ身内でワイワイしている連中がいるかと思えば

「うちの及川がマジですまん。」
「いや、いつも苦労してるんだな。若利もどうかするとボケるけど、俺だったら及川を支えるのは無理かも。」
「慣れりゃどうとでもなるとこあるけどな、そもそもあの烏野の半分ボケがどこにでもいるのが。」
「それは言いっこなしじゃないか、あの子がわざとしてるんじゃなし。」

副主将同士で苦労を共有しているのがいたり

「てか、あのままコがカメラで実写撮影ねえ。あんま想像つかねえんだけど。」
「なんだ、青城で撮影してもらったことねえのか。」
「あー、そういやうちはないよね。今瀬見君に言われて気づいた。」
「ままコがうちまで突撃してきたことはあるけどな。」
「何何それそれ、面白そうじゃん、話聞かせてー。」
「天童やめとけって。」
「なんでさ隼人くん、興味ないの。」
「この状況下でとんでもねえカオスな話を聞く気力ねえよ。」
「おい松川、白鳥沢に聞かせる前からカオス認定されたわ。」
「否定できない事実っていう。」
「いやカオスだったんかっ。」
「セミセミうるさーい。」
「トマト煮にされるかクリーム煮にされるか選んどけ、この野郎。」