第37章 【トラブルドゥトラベリング】その3
「あのへんの女子絶対SNSにイケメンがおるけど約1名やかましいブサもおるとか投稿しとるわ。」
「まぁまぁ美沙さん、被害妄想は良くないって。」
「実際やかましいデショ。まぁ向こうもいちいち餌やんないでほしいケド。」
「月島君、美沙さんは野良猫じゃないんだから。」
「餌やっちゃいけない点では一緒。」
「ままコちゃんは猫いうよりもうちょっとちっさい動物やんな。」
「せやから宮さんは、いやええともうひとりいてはったな。」
「侑でええよー。」
「暴言豚でええ。」
「やめろやっ。」
「せやせや、豚さんに失礼ですよ。」
「ままコちゃんそっちなんっ。」
「豚さんてあない見えて体脂肪率低めやんな、やっちゃん。」
「うん。確か14%から18%、野生の子だと13%くらいって。」
「ほんでお肉は美味しいし鼻は犬のおやつになるしええスープ取れるし耳は沖縄料理になるし革はお財布とか手袋になるし、無駄な所殆どないんちゃう。」
「確かにっ。」
「ちょお待てや。」
「つまりツムは豚未満。」
「腹立つーっ。」
「ほれ本性出てきた。」
「ちゅうかままコちゃんめっちゃ言うやん、メッセの時も大概突っ込んできよるけど。」
ブツブツ言う宮侑、ここで月島がフと人によっては若干腹が立ちそうな笑みを浮かべた。
「ガチでままコさんと口喧嘩したらあれくらいじゃすみませんよ。今のメンツなら僕以外全員撃沈ですね。」
耳にした角名が恐る恐る尋ねる。
「そんなになのか。」
「日向と影山は語彙が足りなさすぎて最初の1往復で速攻落ちるし」
「うおいっ、月島っ。」
「てめーっ、ゴイが足りないとか言うなっ。」
「谷地さんはまずままコさんと喧嘩になった時点で固まりますし」
「ひぃぃっ、喧嘩なんかしないよやめて考えただけで怖いっ。」
「山口は人がいいし」
「ツッキー、俺まで巻き込まないでよ。」
「凄いのかなんなのか。」
「ちょお月島っ、アンタまで訳わからんこと流さんといてっ。」
「伊達工の主将とバトった向こう見ずの言う事なんて聞こえませーん。」
「モテ島君のファンがこないな姿見たら何ちゅうやら見てみたいもんやわ。」
「ちょっと、勝手に変な名前つけないでくれる。」
ここで反応してしまうあたりは月島もまだまだかもしれない。