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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第27章 【パニック at the 文化祭】後編 その3


結局この年の烏野高校文化祭は局所的にカオスとなったのである。
まさか1年4組と1年5組共に校内で唯一ガジェットケースを下げてうろつく関西弁編入生、縁下美沙のせいで県内外の他校のでかい奴ら―それも高校バレーボール界きっての有名人擁する集団含む―がくるとは思わないしそのせいで謎のやり取りが発生するとは思わない。

勿論元凶の下美沙だって思いもしなかった。

「何で、こないな、ことに。」

コスプレ衣装のロリータ服のまま美沙は控室になっている教室の机の上で息を切らしながら突っ伏している。

「色々釣れちゃったね。」

同じく休憩に入った山口が苦笑している。

「釣れたて私ゃ疑似餌か何かか。」
「それツッキーが言ってた。」
「ちょっとそんな目でこっち見ないでくれる。僕だってままコさんと一緒なんてゾッとしないし。」
「でもまさか白鳥沢まで来るって思わなかった、美沙さん凄いね。」
「やっちゃんやっちゃん私別に何もしてへんから。」
「ハ、ウシワカに向かって文句言いながらベシベシ叩く奴がよく言うよね。ウシワカファンっぽい女子がめっちゃアンタ睨んでたよ。」
「あれはウシワカさんがいらんこと言うからやし私もう当番終わったし万一勝手に撮影してSNSに上げる奴がおったらそっちの方が問題やし。」
「美沙さんもしやられたら逆に相手特定しちゃうんじゃ。」
「山口うるさい、こいつやりかねないからやめて。」
「私上がってる写真の影の角度計算して撮った時間帯割り出すとか検索順位確認して本名割り出すとかようやらんよ。」
「ひぃぃぃ何それぇ世の中怖いぃぃぃ。」
「あああごめんやっちゃん怖がらすつもりなかってん。」
「出来る出来ない置いといて何でそんな事知ってんの、また何か変な動画見たデショ。」
「はて。」
「心当たりがないんなら目線合わせなよ。」
「縁下さんが聞いたらただじゃすまないんだろうなぁ。」
「山口、シャレにならんから堪忍して。」

途中から話が逸れた所で美沙はふぅと息をつく。
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