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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第24章 【パニック at the 文化祭】中編


さて、ここでほんの少し時間を遡(さかのぼ)ろう。
烏野高校文化祭が始まる前のとある日のことである。
ご存知青葉城西高校男子バレーボール部の主将及川徹とその相棒にして副主将の岩泉一は部活終わりの帰路についていた。いつもどおり及川がしょうもない事を言って岩泉が突っ込んだり逆に岩泉の発言に及川が突っ込んだりして歩いているうちに向こうから見慣れた姿が見える。

「あっれー、誰かと思ったら飛雄じゃん。」

中学の頃の後輩である影山飛雄が1人ずんずんと歩いていた。

「及川さん、岩泉さんも。お久しぶりっす。」

影山は足を止めて挨拶をする。

「おう、見たまんまだと思うけど元気そうだな。」
「うっす。」
「相変わらずまー仏頂面だね、それじゃモテないんでない。」
「とりあえずおめーは影山相手だと突然低能になるのやめろ。」
「ちょっと岩ちゃんあまりに失礼っ。」
「なんのことかよくわかんないス。」
「そら見やがれ言う相手明らか間違ってんだろが。」
「色んな意味で腹立つっ。」

及川は一瞬うがぁっとなるがすぐに戻ってそれよりと続けた。

「そう言えば烏野ってさ、もうすぐ文化祭あるみたいだよね。」
「はい。準備してる奴いっぱいいます。」
「飛雄ちゃんが何すんのかは興味ないけどさ、」
「はぁ。」
「美沙ちゃんは何するの。」

にこにこしながら後輩に尋ねる及川に岩泉がまたおめーはと片眉をひくひくさせるが当の及川は構わない。
そして聞かれた影山は少しの間沈黙した。

「どうしたどうした、まさか聞こえなかったとか。」
「及川、しょうもない煽りすんな。」

それでも影山はなかなか口を開かない。もう少し及川と岩泉が待っていると影山はやっとごく低く呟いた。

「言わないッス。」
「はい。」

及川は思わず聞き返し岩泉も首を傾げる。この時おかしい、これは何かあると2人共即思ったという。
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